ソーシャルビジネス・インターンシップ・プログラム

ソーシャルビジネス論(24名)、NPO・NGO論(29名) 講義2単位、インターンシップ2単位 計4単位


5日間から2週間程度の短期のインターンシップの場合、中長期型と比べ、期間が短いために、学生らに具体的に任せられる仕事・役割が見つからず、「職場体験」と同様の軽いものになってしまう傾向にあります。その場合、受入事業所にとっても、あまりメリットは感じられず、負担感の多いものになってしまいます。

中京大学総合政策学部で行っている短期型のインターンシップは、ソーシャルビジネス事業者の多くが共通で抱える課題、「若者に向けての広報」に着目しました。特に、10代、20代に対し、取り組んでいる社会課題について共感を広げ、知らせていけない現状に対し、大学生自身がプロジェクトとして取り組むのが「共感創出型インターンシップ」です。

共感創出型インターンシップの特徴

• 既存の講義に「付加」することができるプログラム。
• 2~3人で1グループを構成し、ひとつのソーシャルビジネス事業者に対してプロジェクトに取り組む。
• 単にフィールドでの「体験すること」を目的としない。共感創出のためのミッション(右)を設定し、大学生の能力、感性を生かして、ソーシャルビジネスの受け入れ事業者の役に立つ「PRムービー」を制作する。
• インターンシップに参加した学生のみに留まらず、その他の学生らに刺激を起こす波及効果を起こす。

参加大学生に与えられるミッション

インターンシップ先のソーシャルビジネスが取り組んでいる「社会課題」と、「解決のための事業」に対して、大学生を中心とする若者層(18~30才程度)が「共感」し、何か「協力したい」という意欲を高めるスライドショー等の作品を制作し、その作品を使用したプレゼンを行い、広報を行うこと。

受け入れ事業者の例
●受入事業者
(株)ジオコス

●実施内容
受入先は、高校生のためのキャリア教育情報誌や人材採用支援などを行う株式会社。会社が取り組んでいる事業に関連する社会課題をテーマにスライドショーを作成した。”Choice is yours” と題し、会社の名前や大きさだけで就職を考える大学生に対して、中小企業などの選択肢もいれて幅広く主体的に考えさせるための啓発ビデオを作成した。受け入れ先の評価も高く、共感大賞を受賞した。


●受入事業者
NPO法人子ども&まちネット

●実施内容
受入先は、子どもや教育関係のNPOの中間支援のNPO。子どもたちが自然に育つ学びの街・場づくりに取り組んでいる。インターンシップ開始直後は、オフィスワークばかりで、活動にどんな意義があるのか、どんな思いで行っているかの理解が深まらず、中間報告会のレベルは最低ランク。そこから危機感が生まれ、積極的にインタビューを行い、報告会当日の作品は完成度が高く、審査において2位を獲得した。

期待される大学生への効果

1)基本的ビジネススキルの向上
 日常的コミュニケーション
 職場の人々との信頼関係づくり
 アポイントメント
 ダンドリ・日程調整
 報告・連絡・相談

2)プレゼンテーション力の向上
 共感を生み出すコミュニケーション法も含めてあらゆる場面で必要とされるプレゼン力。

3)ソーシャルビジネスへの理解
 今、社会がどのような事業を必要としているかについて、より深く理解が深まる。

伊達真由子さん(中京大学総合政策学部2年)

このインターンシップを通して、自分が「頑張れる幅」が広がった。ここでの「頑張る」とは妥協しない、あきらめないこと。限界なんてものは自分で知らぬ間に決めてしまっているものである。それに気付くことができたから、これから自分の限界を決めてしまうなんてことは絶対にしない。今後の大学生活においても、「頑張れる幅」が広がったことは、これから取り組む全てに活きると思う。

木曽梨沙さん(中京大学総合政策学部2年)

私はこのインターンシップに行って、多世代、多くの方々と関わることが出来ました。代表者、そしてスタッフの方々がとても明るく、いつ訪れても明るい雰囲気の縁側といった場所。人見知りをしてしまうことの多い私ですが、スタッフの方々のそのような姿を見て、少し改善されたのではないかと思います。大学生活、そして社会に出たとき、コミュニケーション能力が必要になるので、社会に出たときに通用するものにしたいと考えています。

羅一慶 准教授(中京大学総合政策学部)

学生たちが出会った人たちは、子どもや高齢者、障害者、健常者、日本人、外国人、そして、男性、女性、様々な人々のネットワークが存在しており、またその中で様々な方たちとの素直な出会いができたからこそ、学生たちがソーシャルビジネスに対して真剣に考えることができ、また、その社会的な意義を心の底から感じることができたのではないかと思います。だからこそ、その魅力をより多くの人に伝えたいという意欲と思いが、さらに募っていったのではないかと思います。インターンシップ先の皆さんが、日常活動において見せて下さった、真摯な態度や静かな情熱は、学生たちの心の隅々にまで伝わり、もっとも大事なことは、人の痛みへの共感、そして試行錯誤から学んでいく前向きな行動力であることを、教えて下さったと思います。

up
『本プロジェクトは内閣府・地域社会雇用創造事業交付金事業の採択を受けた、「ソーシャルビジネスエコシステム創出プロジェクト」(主催:NPO法人ETIC.)の一環として、NPO法人ETIC.の委託先のNPO法人アスクネットと中京大学が運営しています。』